今年の1月に当院のブログ「院長の日記」で紹介しました『新しい抗うつ薬の治験』の更なるステップ(このステップは、第Ⅲ相試験と言い、有効性と安全性を確認するための比較試験です)の治験を引き続き、当院で行います。
現在、このお薬は、うつ病や不安障害の新しい薬として国内外で開発されています。うつ病の原因は、まだはっきりとわかっていませんが、ストレスの積み重ねなどにより脳内の神経伝達物質の働きが悪くなることによって起こると考えられています。
本治験薬は、脳内のセロトニンや、ノルアドレナリンと呼ばれる神経伝達物質の働きをコントロールすることがわかっており、抗うつ薬として作用を示すことが期待されています。
治験の方法は、患者さんに10週間、この治験薬を服用していただき、効き目や安全性を比べます。又、治験薬には、薬効のないお薬(以下、プラセボといいます)を使用する場合があります。どうしても薬が合わないなどがあれば治験を途中で中止することも可能です。
大うつ病性障害と診断され、現在うつ病またはうつ状態を有している方、でその症状でお悩みの方(すべて20歳以上75歳以下)が対象です。
また、この治験は、引き続き長期試験(主に安全性を確認するための試験ですので、プラセボはありません)も行いますので、治験へのエントリーは希望していただいてもかまいませんし、私からお話することもあるかもしれません。エントリーの基準を満たしていれば、治験をすすめてみたいと考えています。ご協力宜しくお願い致します。