抗うつ薬の治験については、「院長の日記帳」でもその都度、紹介していますが、当院では過去多数実施し、その中で有効性が確立し発売されたお薬を、現在通常治療で処方する事もあります。これも、ご参加頂いた患者さんのおかげかと思っています。
そこでまた、今回新たな抗うつ薬の治験を開始します。
このお薬は、脳内の様々な神経伝達物質のバランスや量に影響を与え、その結果うつ症状を軽減する可能性がある、ニコチンチャネル阻害薬という種類のお薬です。
なお、このお薬はメカミラミン(Inversine®)というお薬と似ており、メカミラミンは日本で未承認ですが、世界では、高血圧治療薬として長年使用されています。また、このメカミラミンおよびこのお薬を使った別の治験では、既に承認されている抗うつ薬と併用したとき、うつ病治療に役立つ可能性も示されました。
そして、この治験は約5カ国で同時進行に行うグローバルな治験です。
年齢18~65歳の男性および女性で、大うつ病性障害でお悩みの方。また、1剤の抗うつ薬を服用しているが、効果が不十分である方。もしくは抗うつ薬を服用していない方が、参加の対象です。治験へのエントリーは希望していただいてもかまいませんし、私からお話することもあるかもしれません。エントリーの基準を満たしていれば、治験をすすめてみたいと考えています。ご協力宜しくお願い致します。